御坊組 寺院紹介 vol.27


一念寺

     


 当寺は印南町印南一八五五番地を所在地とする浄土真宗寺院である。

 文明年間(一四六九〜一四八七)に本願寺第八世蓮如上人が巡錫の折、六字名号を残して去られたが、永禄年間(一五五八〜一五七〇)に笹野将監(法名善立)がこれを奉じて印南一八〇三番地に道場を創立した(現在この地に将監井と称する井戸や、道場の裏という地名が残っている)のがその始まりである。


 宝永四年(一七〇七)の地震による大津波は印南地区に甚大な被害を与え、道場もまた流失した。その後現在地に移転し、享保六年(一七二一)二月に一念寺という寺号公称の許可を受けた。




 現在の本堂は天保十四年(一八四三)五月に、庫裏は明治四十三年(一九一〇)に再建したものである。昭和二十三年(一九四八)、要害山に墓地を移転し、祖先崇拝の象徴として年々整備に努め、現在に至っている。





 なお、開基将監が背負ってきたという一木造りの薬師如来が祀られており、毎年九月の秋季彼岸中日に勤める「一念寺 永代経法要・秋季彼岸会法要」で、この薬師如来を特別に拝観できるので是非お参りいただきたい。


 




▲ページトップに戻る