(過去の「雑色雑光」はこちらからどうぞ)

「第28回子ども報恩講」

 先月、鷺森別院で開催された和歌山教区主催「子ども報恩講」の内容をお伝えさせていただきます。
 御坊組からもたくさんの子ども達が参加しました。
 

■お勤め
 お勤めに先立ち、みんなで十二禮のお勤めを練習しました。十二禮には節があり、始めと終わりの部分、それと、念仏、和讃、回向を指導してくださる先生と一緒に何回も練習しました。
 そして法要が始まりました。
 堂内が真っ暗となり、献灯献花の始まりです。灯り、お花を持った子ども達が順番に入堂しお供えをしました。

 続いて、先ほど練習した十二禮のお勤めです。通常、報恩講はそのお寺の住職さんが導師をされることが多いですが、子ども報恩講の場合は子どもが導師を行います。今年も2人の男の子が導師を行い、みんなで元気いっぱいお勤めを行いました。
 

■子ども作品展表彰式
 和歌山教区少年連盟では、毎年、書道や絵画の作品展を開催しており、今年も教区内に作品の募集を呼び掛けたところ、多くの応募がありました。
 11月の鷺森別院の報恩講から本堂に展示し、その作品の中から優秀賞を選考させていただきました。
 そして本日、お勤めの後、優秀賞にえらばれた子どもひとりずつ、教務所長さんから表彰され、表彰状と記念品が手渡されました。

 子ども達の作品をみるとどれも素晴らしく、大人顔負けの書もたくさんありました。



■海南高校科学部 実験公演
 カレーライスの昼食の後、海南高校科学部による科学実験の公演が本堂でありました。
 始めの実験は、透明な液体の入ったペットボルを振るといろんな色に変化するというものでした。液体によって変化する色は決まっているのですが、その色を子ども達から導き出すトークが面白かったです。
 続いては、皆さんご存知の空気砲です。ドライアイスで充満している箱をたたくとテレビで見たのと同じ空気砲が目の前で再現されました。それに子ども達も大興奮でした。

 最後は液体窒素を使った実験です。凍らせたバナナで釘をうったり、生花を一瞬で凍らせたりしました。
 その中でも子ども達に大人気だったのが、凍らせたポップコーンを口に入れるという実験でした。凍らせたポップコーンを口に入れると鼻から白い冷気が出で、それが子ども達には大うけでした。
 

■ウオークラリー
 さあ、子ども達お待ちかねのウオークラリーの始まりです。
 今年は、アーチェリーによる的当て、皿回し、紙飛行機作り、射的、ピンポン玉入れ、瓶起こし、ストラックアウト、綿菓子、大縄跳び、缶バッチ作り、海南高校科学部によるミニ実験コーナーでした。夢中になって楽しんでる子ども達をご覧ください。意外と大人も楽しんでますよ。(※写真をクリックすると大きく表示されます)
 
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■報恩講は「ありがとうの集い」
 子ども報恩講を開催するにあたり、少年連盟の委員はもちろんのこと、教区の各教化団体の皆さま、教務所の皆さま、寺族の皆さま、ボランティアの皆さま、たくさんの皆さまのご協力で成り立っています。
 準備に際しても、かなりの時間と労力を要しています。例えば、お昼ご飯のカレーライスはスタッフの分もあわせて300人分を用意しています。玉ねぎやじゃがいの皮をむいて炒めたりと前日から仕込んだりします。
 他にも皿回しひとつとっても何日も前から皿にあたる部分のパーツを作ったりと皆さまのご尽力には頭が下がる思いです。
 また今年はとてもうれしいサプライズがありました。仏教壮年会の会長さまより子ども達にみかんのお土産がありました。最初は子どもひとりに対して1個か2個だと思っていましたが、なんと10個以上入っている袋を各人にプレゼントして頂きました。
 最後に、本日の感謝の意を込めて子ども達からスタッフに向けて、みんなで「ありがとうございました」と伝えました。するとスタッフから「また来年も来てね。待っていますね。」と返して頂きました。

 本山が発行している「報恩講をご縁にB」の冊子の中で、報恩講は「ありがとうの集い」という言葉がでてきます。
 まさに子ども報恩講は、子どもを中心として、たくさんの方が結ばれている「ありがとうの集い」であると感じました。
 


少年連盟担当
 木下眞人(善妙寺住職)


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