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ビハーラ和歌山「聴き方連続セミナー」



 ビハーラ和歌山で「聴き方連続セミナー」を開催しました!

 宗門のビハーラ活動は30周年を迎えましたが、和歌山でのビハーラ活動は、23年目となりました。
 学びを深め、互いの思いを共有する活動として、結成以来取り組んできたことは、湯浅町にある特別養護老人ホーム「潮光園」への訪問です。花まつりや夏・冬のお楽しみ会でみんなで唱歌を歌ったり,入所者の部屋を訪ねてお話を聞き、それを施設のスタッフと意見交換して共有する傾聴活動等々を続けております。

 今ここにきて「私達ははたして本当に相手の話を聴いているだろうか」という疑問・不安が湧いてきました。そこで会員が何度も話し合いを重ねて、自己流ではない「聴き方」を学ぼうと計画いたしました。
 NPO法人京都自死・自殺相談センター代表の竹本了悟さんと、そのスタッフを招き、連続セミナーを開催することとなりました。


 ビハーラ会員以外に受講して下さる方はあるのだろうかと心配しながら迎えた第一回セミナーは,暮れの12月19日でしたが、会場の鷺森別院のホールには会員も含め25名もの受講者が参集して下さいました。御坊組からは、ご門徒様2名、坊守様3名がお忙しい時間をやりくりして参加して下さいました。(御坊組からは会員を含め7名の参加でした)

 セミナーでは、仏教からみた悩みについての座学の後、5名づつのグループに分かれ、自分の心に浮かぶ事、困っている事をひたすら書き、そして話す。メンバーを替えて又話す。懸命に聞くことを繰り返しました。
 2回目セミナーからは、二人一組で「より深刻な悩みを持つ人と、どのように対応すればよいか」をテーマに話し手、聴き手となって「相手の気持ちを大切に受け取る」傾聴の練習をしていきました。相手を替えて、繰り返し行うことで、愚痴を聴いたり、悩みを聴いたりして、二つと同じ状況はないことや、これが正解ということもないことを学習していきました。又それらを通して、自分がいかに先入観を持ち、又色メガネを通してものごとを見ていたかをも、改めて気づくことが出来ました。
 傾聴とは、人の話をただ聞くのではなく、自分の聞きたいことだけを聞くのではない。相手が話したいこと、伝えたいこと、その思いを耳を傾けて、気持ちを受け入れ、共感的な姿勢で「聴く」ということを学びました。セミナーを受講して、相手の気持ちを少しでも感じ取れる聴き方できるようになりたいと、より思ったことであります。
 本願寺新報にもこの取り組みが取り上げられ、参加者の声も載せていただき感謝いたしております。

    南無阿弥陀仏  南無阿弥陀仏






      ビハーラ和歌山代表 天性寺前坊守 津本京子



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