(過去の「雑色雑光」はこちらからどうぞ)

今年もやります。「平和の鐘」!! 






■ 毎年9月18日、東京「国立千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要」では 、浄土真宗本願寺派が教
  団として恒久平和の願いを新たにするため「平和宣言」を行い「平和の鐘」を撞きます。
  「讃仏偈」に「響流十方」とお示しのように、仏の教えが十方に響き渡ることを願い、
  すべての戦没者を追悼し、共に平和への誓いを新たにしようという行事で今年で42回を
  数えます。

■ 「全戦没者」という言葉には、人類が繰返してきた戦争によって、尊いいのちが失われた
  世界中の全ての戦争犠牲者への思いが込められています。

■ この9月18日は15年にわたる「アジア・太平洋戦争」につながる「満州事変」の発端
  である「柳条湖事件」が1931(昭和6)年に起こったその日でもあります。

■ 宗門はこの取り組みを全国の寺院に呼びかけていますが、日高別院の大梵鐘は戦時中
  「金属類回収令」によって供出されたものの、幸い返還されてきたもので、鐘の胴部には
  検査痕(小孔7個)が確認できる貴重な「戦争遺産」でもあります。このような行事には
  相応しいものと考えます。どうか、奮ってご参加を!



三宝寺のお盆の荘厳


 内陣の前卓は戦争中供出させられた真鍮製の三具足の代わりに配られた陶器製の代替仏具を用います。
 あの忌まわしい大戦を忘れないためです。
 かつてはどこの寺にもあったものでしょうが、80年の月日は長く、自坊でも「仏飯器」は失われてしまいました。


 三宝寺のお盆特有の「切子灯籠」は白一色。
 本来は火袋の上部、周囲、下部に赤紺白の飾りがついたものを内陣に吊るす(または置く)ようですが(本山では両堂の内陣に置かれ「亀甲灯籠」と称するようです。)、私どもでは外陣の外廊下に一対吊るしています。
 この方がよほど涼し気な感じがします。


 そして外陣には白いコチョウランの大株、盆と正月の本堂にご門徒のH氏が御寄進下さいます。氏は「美浜オーキッド」を経営され、みごとなコチョウランを栽培されています。

 小林一茶の句に「涼しやな 弥陀成仏の このかたは」とありますが、お盆の本堂はいかにも暑い。せめて、感じだけでもと三宝寺のお盆飾りはできるだけ白色にしています。

              南無阿弥陀仏   南無阿弥陀仏


                            三宝寺住職 湯川逸紀










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